次世代逃亡

次の時代を担うのは君たちだ。

親と同じくらいの年の奴に、息を吐くように、当たり前のように言われた。
放置し過ぎた炭酸水のような気の抜けた声で、
「そうですね」と答えたけれど、
愛想笑いの顔には内から滲み出る不快感が隠せなっただろう。

自分自身受け入れるのに必死なのに、
自分を受け入れてくれなかったあの社会を担うなんて無理だ。

ゆとり世代で学んだ「道徳心」と「郷土愛」は、
今じゃただの「理不尽」と「重荷」にしかならない。
本当に社会が求めているのは、
僅かな給与でも文句も言わずお国のためと働き、
バブル時代のように派手に娯楽を楽しみ経済を回す人材だ。

仕事終わりはベットに潜り、
休日は陽のあたる部屋でセロトニン製造に勤しんでいる僕には無理だ。

共有を拒否したくせに、
少しでもこの気持ちを共有してくれる誰かを探して、
独り言を垂れ流している自称傍観者。

次の時代があるかもわからないのに、ならば今を必死で生きればいいのに。
自分に素直になればなるほど、
建前も肩書きも血縁も由縁も結局役に立たないと
知った時から人間失格。

投稿者:

三本不明

不安でどうしようもない、頭が冴えすぎて寝られない夜に吐き捨てる完全無欠の文字列ブログ