たわいのない感謝

周回遅れで気づいた
君の存在大きいということ

遅刻もするし 寝坊もするし だらしが無いってよく叱られた

君と一緒に過ごしてからは
約束の時間にギリギリ間でも合うし
二度寝はしないし
そこそこ小綺麗になったねって言われるようになった

少しずつ一人で歩ける実感がある
今までは誰かの所為にして逃げていたことと
向き合うことを教えてくれたのは
君だから

凸凹時代

全ての事柄がフラットになれば摩擦が起きないのに。
仕事に向かう途中にXはそう感じた。

神経症が蔓延るこの世は、差異の激しい時代の文化が摩擦し合う精神戦争だ。
他人に優しく自分に厳しい人間から脱落していく。
この時代に適応できない人間は自ら命を絶つ。
それは淘汰という残酷な言葉に相応しい。

一度は焼け野原になったこの地は真っ平らでは、
生き残った人達がみんな同じ思いで一生懸命耕してきた。
人情 助け合い 譲り合い 気持ちを汲む 空気を読む
それはお互いの感情をフラットにするための大事な事柄だった。

けれどこの時代は違う。
平等 自由 自己主張
これらの旗を高く掲げ、票を稼いだものが勝者だ。
それが悪いとは思わないが、ハードルが高いと実感してしまう。

カオスティックと称してもいいが、敢えていうならこの世は凸凹だ。
現代の人間は決して劣っている訳ではなく、一部に秀でるものが多いだけ。
それに気付かず万能性を求められるからみんな爆発してしまう。
摩擦の落とし子だ。

今、この世界に必要なのは手当たり次第の自由や無節操な平等より、
この凸凹をフラットにするために「感情の仕組みの理解」と「個々の特性の尊重」を深めることなのだ。
凸な彼彼女は事実を捉える事ができるが、感情を汲み取ることができない。
それでいいのだ。
凹な彼彼女は感受性が強く優しいが、自分を殺してしまう。
それでいいのだ。
そういったお互いの短所と長所が逆の人達が互いを「感情の仕組みの理解」と「個々の特性の尊重」を深め、
互いに余裕を持ちことでフラットになれる。
勿論最初は激しい摩擦があるかもしれないが、それを乗り越えることで得られる別世界が広がるのだ。