足元にあるのはいつも道徳的感情論
やさしさ かしこさ ただしさ すなおさ こころのつよさ
学び舎で教え込まれ それらを謳う
疑うことはなく それが喜びだと強く刻む
教室で誰かが無視されても
事実さえもわからない噂が蔓延っても
ある生徒は物を壊し ある生徒は保健室に引き籠り
ある先生は激怒し ある先生は涙を流し
そして、真面目過ぎたある先生は冬になる前に煉炭自殺した
古い学び舎に古い仲間が揃えば謳う
やさしさ かしこさ ただしさ すなおさ こころのつよさ
世間の波に生き残った勝者と
世間の波など気にもしない愚者が
声高々に謳う
学園が舞台のキラキラの深夜アニメのような
教育熱心な教師が奮闘する学園ドラマのような
そんなものは創作物で充分だ