この世で一番静謐な庭

ほっぽり出したガラクタがガタガタ鳴り出し
六畳間でひとり 寝られない夜
飲み慣れない酒をあらゆる清涼飲料水で割り
現実と夢とのチキンレース
薄っぺらな自我で指切り
即席の神に捧げる祈り
この夜が明けた先が
全ての曖昧さを暴いた
ゼロイチに分解された世界でありたい

ぶよぶよの防水カバーに覆われたが如く
不明瞭な感情スイッチ
自分の線路も切り替えられない役立たず
そんな自嘲行為も程々に
隣の部屋の君に知られたくない
まだ治らない治る気配もないこの憤りを

君の平等に優しいところが好きで
丁寧に情を排除した正論が嫌いで
いつも天秤にかけてしまう
いっそ君と僕としかいない世界ならいいのに
誰にでも慣れる君はゼロで
君を基にして僕がイチになる

この世界は答えがたくさんあるから
自由が選択をぶら下げて迫るから
選ぶ方法がわからない者から
何にもなれずただ朽ちるだけ

投稿者:

三本不明

不安でどうしようもない、頭が冴えすぎて寝られない夜に吐き捨てる完全無欠の文字列ブログ