投石に揺らぐ

何もかもうまくいかない
耳を覆うヘッドフォンから彼らが囁く
そうだよなと呟いた一言で現実を突きつけられる

足元の石を蹴れば意図しない方向に転ぶ
自然の摂理には抗えないって分かっている
諦めているから受け入れられる
力でもどうにもできないから優しくなれる

なのになんで目の前のあなたには優しくできない
自分でさえもできるのにどうしてなんだよ

言葉を選ぶのも諦めて
目に写すのも諦めて
存在も意識するのを諦めて

記憶からそれでも消しさえることができない
もう忘れたい忘れたいと思えば思うほど奥に食い込む
引き抜こうとすると余計なものも付いてくる

だから嫌なんだ関わるとろくな事がない

瓶詰めの環境にやっと慣れてきたのに
蹴った石の波紋に動揺してしまう
弱い心は治らない

投稿者:

三本不明

不安でどうしようもない、頭が冴えすぎて寝られない夜に吐き捨てる完全無欠の文字列ブログ