酸欠する夜

風が窓を打ち鳴らす夜
早打ちの鼓動に息を切らす

四方八方が塞がれた感覚に
視界が狭まるばかり
寝台灯の橙色に染まりながら
ベッドの上で反省会

全ての苦悩も嫌悪も後悔も
自分の気の持ちようだと人は言うけど
舵取りすらままならいない荒だった心を
鎮める術を未だに探している

一息吐けば誤解を招き
一息吐けば悶着になる
弁解とは聞こえが良い言い訳

到底聞き役には回れない節穴の耳は
暗い歌をBGMに悲劇の主人公気取り

風で震える窓に映る顔は
歳のせいだけでない皺で深くなるばかり
迷わなくて良いことだと頭で解っていても
心臓は不安で加速して思考が止まらない

このまま息をしければ楽になれるかな

投稿者:

三本不明

不安でどうしようもない、頭が冴えすぎて寝られない夜に吐き捨てる完全無欠の文字列ブログ